エレミヤ47章 カフトルの島に残っているペリシテ人

エレ47:4「すべてのペリシテ人を破滅させる日が来たからだ。その日には、ツロとシドンを、生き残って助ける者もみな、断ち滅ぼされる。主が、カフトルの島に残っているペリシテ人も破滅させるからだ」
ペリシテのルーツはノアの次男ハムから生まれたミツライムまでさかのぼります(創10:6)。ミツライムの6男カスルヒムからペリシテ人が誕生し、ここに登場するカフトルはカスルヒムの弟になります(創10:14)。カフトルの島は、現在のキプロス島やクレテ島ではないかと言われ地中海で勢力を誇っていたようです。地理的に考えるとバビロンが現在のイラクの位置だとするなら、ツロ、シドン、アシュケロンという港町の延長上にはキプロス島があります。ペリシテとは兄弟分にあたる、カフトル人の住む島にペリシテ人がいたとしても不思議ではありません。バビロンが海洋族だとは聞いたことがありませんが、しっかりと港町を制圧し、島に至るまで征服の手を伸ばすのには驚きです。モンゴル帝国のチンギス・ハンやアレキサンダー大王は、西へ東へと勢力を伸ばすことに力を注ぎましたが、ネブカデネザルはエジプト、メソポタミア、シリア地方を傘下に治めた後にニネベに戻っています。その征服に要した時間はわずか10年足らずです。王は建築に興味を持ち、世界7不思議の1つのとされる空中庭園も彼の時代のものです。