エレミヤ45章 あなたは、自分のために

エレ45:5「あなたは、自分のために大きなことを求めるのか。求めるな。見よ。わたしがすべての肉なる者に、わざわいを下すからだ。…主の御告げ…しかし、わたしは、あなたの行くどんな所ででも、あなたのいのちを分捕り物としてあなたに与える」
エホヤキム第4年はネブカデネザルが即位した年でもあり(25:1)、歴史書では「カルケミシュの戦い(BC605年)」でバビロンがエジプトを破ったとして記されています。エレミヤはこの戦いをも預言しており(46章)、歴史的にも聖書的にも大きな出来事だったことが判ります。この年にバルクはヨシヤの時代から語られた主のことばを書き記し(36:2)、主の宮で民に読み聞かせました(36:8)。しかし、バルクはあまりにも絶望的な主のことばにショックを受け、「私は嘆きで疲れ果てた(3)」と弱音を吐いています。そこで主がバルクに「あなたは、自分のために大きなことを求めるのか(5)」と語りかけています。この主の語りかけはヨブのときの「知識もなく言い分を述べて、摂理を暗くするこの者はだれか(ヨブ38:2)」と似ています。これは主が直接語りかけるときの特徴で、エデンの園でも罪を犯したアダムに「あなたは、どこにいるのか(創3:9)」と問いかけています。すべてをご存知で全能の神が、いきなりさばいたり、罰を下すのではなく、問いかけるのは人の領域を尊重し、愛を示しておられるからだと思います。