エゼキエル5章 わたしの怒りが全うされると

エゼ5:13「わたしの怒りが全うされると、わたしは彼らに対するわたしの憤りを静めて満足する。わたしが彼らに対する憤りを全うするとき、彼らは、主であるわたしが熱心に語ったことを知ろう」
主は相当にお怒りになっています。このエゼキエルの預言はまだユダ国最後の王ゼデキヤが即位する前のことです(1:2)。エゼキエルのパフォーマンスは、人糞でパンを焼くことに続き(4:12)、今度は頭と髭を剃らなければなりませんでした(5:1)。確かに聖書にはバビロンに囲まれたユダはエルサレムに籠城し、1年半過ごしています(2王25:2)。同時に城内では食料がなくなり、ききんが起きていました(2王25:3)。城内は不衛生になり、疫病が蔓延しました(12)。3分の1はこうして死に、別の3分の1はバビロンの剣で死ぬのです(12)。残りも散ららせ、どの3分の1に数えられても、良いものはなく、唯一生き延びるために捕囚になるか、他国に散らされることが少しましな選択となります。エレミヤはイスラエルとユダの犯した罪に重きを置いた預言でしたが(エレ16:12など)、エゼキエルは神の視点から見た預言になっています。それにしても、怒りを全うするなら「彼らに対するわたしの憤りを静めて満足する(13)」というのは、あまりにも無慈悲なことばです。それも何度も預言者を通して語られた忠告に、イスラエルの民が耳を傾けなかったからです。