エゼキエル16章 わたしの飾り物が完全

エゼ16:14「その美しさのために、あなたの名は諸国の民の間に広まった。それは、わたしがあなたにまとわせたわたしの飾り物が完全であったからだ。-神である主の御告げ-」
中世ヨーロッパでは日本を「黄金の国」と紹介され、いつかはジパングに行きたいと願う人が多くいました。実際に佐渡金山が見つかるのは1600年以降ですから、マルコポーロの時代には、まだ日本には金がそれほどなかったはずです。それに比べて、紀元前1000年ごろに30メートル級の黄金の神殿を建てたソロモンはまさに黄金期と呼べるものでした。聖書には「彼の名声は周辺のすべての国々に広がった(1王4:31)」とあり、エゼキエルの預言はこのことだと思われます。また、「銀はソロモンの時代には、価値あるものとはみなされていなかった(1王10:21)」とも書かれ、いかに金がふんだんに使われたかがわかります。富が集中すると堕落が始まり、純粋な信仰は薄れていきます。エゼキエルの言う「姦淫(16など)」は、聖書に書かれている神以外のものを作り、拝んだり(17)、子どもを捧げたり(20)、貢物を送り他国により頼んだり(26-29)することです。そこにはイスラエルを産み育てた「父親」に対する思いはありません(3-7)。せっかく主がまとわせてくださった飾り物も、イスラエルの目には自分たちの富としか映らなかったようです。