エゼキエル17章 馬と多くの軍勢を得ようとした

エゼ17:15「ところが、彼はバビロンの王に反逆し、使者をエジプトに送り、馬と多くの軍勢を得ようとした。そんなことをして彼は成功するだろうか。助かるだろうか。契約を破って罰を免れるだろうか」
出エジプト以来、エジプトとイスラエルの間にはシナイ半島があり、滅多なことではエジプトがイスラエルを攻めることはありませんでした。何よりも、ソロモンはエジプトのパロの娘と結婚し、和平が計られています(1王3:1)。その際にエジプトの馬と戦車についての記述が残されています(1王10:28-29)。中近東のアラブ種の馬は強く、良い馬を持つことは、強い戦車を持つことと同じ意味です。そのような強国と親戚関係を結んでおいて損はないでしょう。ヒゼキヤ王の時代にアッシリアのラブ・シャケ将軍は、ヒゼキヤがエジプトに密かに援軍を求めている情報を掴んでいました(2王18:24)。ソロモンから300年経っても、エジプト馬はまだ戦争に不可欠のものだったのです。エゼキエルはゼデキヤもまた、エジプトの援軍を待って、バビロンの包囲を耐えていることを知っていました。エゼキエルは「そんなことをして彼は成功するだろうか(15)」と、背後で主が働かれており、どんなに待っても無駄だと預言しています。やがてゼデキヤは捕らえられ、牢獄で一生を負えます(エレ52:11)。主のさばきの前では、姑息な戦術など一笑にされてしまうのです。