エゼキエル19章 エジプトの地へ引きずって

エゼ19:4「諸国の民はその獅子のうわさを聞いた。その獅子は彼らの落とし穴で捕らえられた。彼らは鉤でこれをエジプトの地へ引きずって行った」
歴代の王で最も短命だったのはイスラエルのジムリ王で、わずか7日間の在位でした(1王16:15)。ユダ国ではエホアハズ(2王23:31)とエホヤキン(2王24:8)がそれぞれ3か月と短い在位です。エホアハズはエジプトに連行され、そこで死んでいます(2王23:34)から、エゼキエルの言う若獅子の一人はエホアハズです。またバビロンに引かれていった若獅子は(9)、エホヤキン(2王24:15)の記述と符合します。3か月と短命だったのは、エジプトとバビロンが気に入らず、それぞれエホヤキム(2王23:34)とゼデキヤ(2王24:17)を傀儡(かいらい)王として立てたからです。ヨシヤ王が戦死した後(2王23:29)、4人の王が立ちますが、そのすべての王が、短期、長期に関わらず、「主の目の前に悪を行なった」と書かれています。主の前に正しい者が現れない以上、王制を続けることはできません。バビロンはエルサレムに火をつけ(2王25:9)、たとえユダヤ人が戻ってもすぐに元の生活に戻れないようにします。バビロン捕囚以降、ユダ族の末裔には王の称号がなく、ただ系図として残るだけになりました(マタ1:12-16)。