エゼキエル27種 領土は海の真ん中にあり

エゼ27:4「おまえの領土は海の真ん中にあり、おまえを築いた者は、おまえを全く美しく仕上げた」
どうもダビデ(2サム5:11)やソロモン(1王5:1)の時代のツロと、滅びる寸前のツロとは様子が違っているようです。海洋技術に優れていることには変わりありませんが(8)、海の真ん中に一大都市を築いていたようです(4)。「真ん中」のヘブル語「lav(レイブ)」は「心臓」「心」を意味します。地中海を船で行ける国はすべてツロと取引していました。その中にはユダとイスラエルも含まれています(17)。取り引きした物は「小麦、いちじく、蜜、香油、乳香(17)」と書かれ、当時のユダ、イスラエルの特産品が垣間見えます。その他の国々の品を見ても(12-24)、豪華絢爛ではありますが、神がお怒りになる商品ではなさそうです。神はツロの心の中をご覧になり怒っておられるのです。それは「私は神だ。海の真ん中で神の座に着いている(28:2)」という言葉に尽きると思います。高慢が度を過ぎると、ついには自分は神にも等しいと考えるようになります。富に仕える者は、富を求めることしかできなくなります。イエス様の言われた「金持ちが天の御国に入るのはむずかしいことです(マタ19:23)」は、ツロにも当てはまると思います。