エゼキエル30章 バビロンの王の腕を強くし

エゼ30:24「しかし、わたしはバビロンの王の腕を強くし、わたしの剣を彼の手に渡し、パロの腕を砕く。彼は刺された者がうめくようにバビロンの王の前でうめく」
エジプトとの関係は古く、アブラハムがききんの時にエジプトへ下ったことがあります(創12:10)。その後ヨセフは、不思議な導きであらかじめエジプトに送り込まれました(創37:25)。そして、忘れることのできないモーセ出エジプトです。彼の祈りで葦の海は2つに割れ、エジプトの軍勢は水に沈み、追撃を断念せざるを得ませんでした(出15:4)。この出エジプト以来、イスラエルとエジプトは対立します。しかし、400年後ソロモンはパロの娘をめとって講和を計り、エジプトとはつかず離れずの関係になりました(1王3:1)。イスラエルは、隣国で大国のエジプトを、アッシリアやバビロンが攻めてくるたびに頼りにするようになります。何か起きると「エジプトの国へ行こう(エレ42:14)」と言い、エジプトの神を思い出す姿は、神の目には淫行を重ねているように映ったはずです(23:27)。主はバビロンの王の腕を強くし、わたしの剣を彼の手に渡してまで(24)、エジプトを滅ぼそうとしています。すべては「わたしが主であることを知ろう(25)」と主の名を知らしめるためです。モーセの時のように、またもエジプトは神を証しする手段として用いられたのです。