エゼキエル29章 エジプトの王パロよ

エゼ29:3「こう語って言え。神である主はこう仰せられる。エジプトの王パロよ。わたしはあなたに立ち向かう。あなたは、自分の川の中に横たわる大きなわにで、『川は私のもの。私がこれを造った』と言っている」
エジプトのパロの名前は僅かしか聖書に残されていません。その1人、イスラエル最後の王ホセアが援軍を期待したエジプト王「ソ」(2王17:4)がいます。ユダ王ヨシヤを殺したのは、パロ「ネコ」です(2王23:29)。エゼキエルが預言せよと言われたのは、パロ「ホフラ」だと思われます。エレミヤ書の中に「エジプトの王パロ・ホフラをその敵の手、そのいのちをねらう者たちの手に渡す(エレ44:30)」というものがあり、エゼキエルはこのエレミヤの預言をもっと具体的に述べたものです。その大きな理由が、ナイル川は自分たちが作ったという高ぶりでした(3)。バビロンはツロ攻撃に相当な労力と時間を費やしましたが、それほどの戦利品を取れなかったようです(18)。そこで、エジプトを占領することにより、エジプトの豪華な富を報酬として与えるという大義を与えました(19)。エジプトは40年間、ペルシャの配下にいますが(13)、その後再興することが預言されます。しかし、預言には「取るに足りない王国となる(14)」とあり、以前のような大国エジプトとはならないと言われています。小国ながらも王政を続け、イエス様の時代にはプトレマイオス朝がありました。