2列王記16章 それを贈り物として

2王16:8「アハズが主の宮と王宮の宝物倉にある銀と金を取り出して、それを贈り物として、アッシリヤの王に送ったので」
アハズとほぼ同時期のイスラエル王メナヘムもアッシリアに銀1000タラントを払い、アッシリアの占領を免れています(15:19)。この時代のアッシリアはとにかく領土を広げ、メソポタミアの支配を企んでいました。この状況を憂慮したイスラエル王ペカとアラム王レツィンは同盟を結び、アッシリアに対抗しようとしました(15:37)。この同盟の呼びかけにヨタム王は乗ってこなかったのだと思われます。ヨタムはアラムとユダの連合軍に倒されます(15:37)。ところがユダ国とは同盟関係にあったアラムが裏切り、エラテを失います。おまけに混乱に乗じてエドムにエラテを取られてしまうのです(6)。もはやどこが敵かわからない状態ですが、アハズ王は最も力のあるアッシリアに助けを求めました(9)。アッシリアはユダを助け、アハズ王がダマスコを訪れたときに事件が起こります(10)。アハズはダマスコの異教の祭壇に魅了されてしまうのです。その祭壇をコピーし、こともあろうにエルサレムの神殿に備えてしまいます(14)。その目的は「私が伺いを立てるため(15)」とあり、祭司でも預言者でもないのに神に直接伺いを立てようと企むのです。