エペソ1章 あらかじめ定めて

エペ1:5神は、みむねとみこころのままに、私たちをイエス・キリストによってご自分の子にしようと、愛をもってあらかじめ定めておられました」
ジャン・カルバンは16世紀に、「予定説」を唱え、ルター派とは別のカルバン派の基礎を築きました。予定説では、救われる人はすでに神によって定まっており、善行や寄進などで天国に行けたり、地獄に落ちたりするわけではないとされています。その根拠の1つとなる聖書の個所がエペソです。また、「あらかじめ定めた人々をさらに召し(ロマ8:30)」なども予定説を裏付ける個所です。聖書の別の個所では「御子を信じる者が、ひとりとして滅びることなく(ヨハ3:16)」とあり、神の御心としてはすべての人がキリストを信じ、誰も滅びてほしくないのです。「すべての人」ではあるけれども、「定められた人」もいるのも事実です。聖書を最後まで読んだ人なら、この世の終わりには惑わされる人々が残されていることを知っています(黙20:7-10)。これは、人がどうこうできる類のものではなく、聖書に書かれた事実です。そういう意味では、世の初めからご計画された御国に入るのは、あらかじめ選ばれた人かもしれません(マタ25:34)。神の予定は、人にはどうしようもありませんが、だからといってとりなしを止めたり、諦めたりするのは違うと思います。