1歴代誌22章 ダビデはソロモンに言った

1歴22:7「ダビデはソロモンに言った。「わが子よ。私は、わが神、主の御名のために宮を建てようとする志を持ち続けてきた」」
ダビデとソロモンが会話したことが書かれているのは、ダビデが死ぬ間際(1王2:1-9)とこの箇所のみです。ダビデには多くの息子たちがおり、ヘブロンで生まれた子どもだけでも6人いました(2サム3:2-5)。長男アムノンは腹違いの妹タマルを恥ずかしめて、罪を犯します(2サム13:1-15)。3男のアブシャロムは妹タマルのためにアムノンを殺し(2サム13:12)、その後ダビデに対してクーデターを起こしています(2サム15:11-13)。ダビデは長男アムノンが死んだときに嘆き悲しみ(2サム13:37)、また、アブシャロムが死んだときも「わが子よ(2サム18:33)」と嘆いています。ダビデが嘆くようになる前に、もっと息子たちを厳しくしていればこれらのことも起きなかったかも知れません。しかし、ダビデはソロモンに対して「強くあれ。雄々しくあれ。恐れてはならない。おののいてはならない(13)」とアドバイスし、死ぬ間際にも「主のおきてと、命令と、定めと、さとし(1王2:3)」を守るように命じています。前の王が主に仕えたからといって、次の王が信仰を継承するとは限りませんでした。ヒゼキヤの子マナセは最悪の王となり(2王21:16)、ヨシアの子エホアハズも主の前に悪を行なったとあります(2王23:32)。