エペソ2章 空中の権威を持つ支配者

エペ2:2「そのころは、それらの罪の中にあってこの世の流れに従い、空中の権威を持つ支配者として今も不従順の子らの中に働いている霊に従って、歩んでいました」
エペソ、コリントはパウロとアポロが力を注いだ教会です(使18:24-28)。「空中の権威を持つ支配者」という言い方は、聖書の中で唯一ここだけですが、パウロを含め多くの人が、肉の欲に従って生きていたと書かれています(3)。テトスには「私たちも以前は、愚かな者であり、不従順で、迷った者であり、いろいろな欲情と快楽の奴隷になり(テトス3:3)」という記述があり、エペソのものとよく似ています。不従順であったのは、肉の欲に従っただけでなく、そこには「空中の権威を持つ支配者」が関わっていました。すなわち罪の奴隷となったのは、サタンの巧妙な罠に陥ったためです。そこには罪しかなく、贖うものは何もありません。しかし、神は罪の中に死んでいた私たちをキリストとともに生かしてくださいました(5)。パウロはそれは「恵み」よるもので(5)、決して善行や寄進によるものではないと強調しています(9)。不従順に導く霊があるのなら、救いに導く霊があっても不思議ではありません(18)。誰でもキリストにあるなら、その人は新しく造られた者です(2コリ5:17)。