たとえ死の谷の陰を

詩23:4「たとい、死の陰の谷を歩くことがあっても、私はわざわいを恐れません。あなたが私とともにおられますから。あなたのむちとあなたの杖、それが私の慰めです」
むちは群れを飛び出そうとする羊をたたくものです。杖は羊を囲いに追い込むときなどに使われるものです。確かにむちは痛いものですが、群れを離れて迷子になり、あげくの果てにのたれ死にするよりはましです。むちを振るってもらって、正しい道に導いてもらいたいものです。杖は権威の象徴でもあります。主人が杖を高く掲げるなら、そこに主人がいるとわかります。羊飼いと羊の関係は信頼の強いものだと思います。産まれた時から羊飼いが子羊の世話をするなら、羊は主人の指示することに従うようになります。また羊飼いはたとえ一匹の子羊が迷っても、必死に探します(マタ18:12)。ダビデ自身が羊飼いだったので、このような例えを表現できたのだとおもいます。主との関係は重く苦しいものではなく、開放と喜びにあふれたものだったのです。