イザヤ16:11「それゆえ、わたしのはらわたはモアブのために、わたしの内臓は、キル・ヘレスのために立琴のようにわななく」
主の預言に、敵国が滅びるのに「ざまあみろ」というニュアンスのものはありません。どちらかというと、苦渋の決断で滅ぼしているというイメージが強いです。モアブも決して喜んで滅ぼされるわけではありません。キル・ヘレスは「キル」とも「キル・ハラセテ」とも呼ばれる、モアブの主要都市です。英語では「Kir Hereseth」となっており、キル・ヘレセスと読めます。とにかく、この場所にはモアブ人の神ケモシュの神殿があり、ソロモンはケモシュの神のために祭壇を築いたとあります(1王11:7)。主の最大の関心事は、人の心が自分に向いているかどうかです。十戒の最初も「わたしのほかに神があってはならない(出20:3)」から始まります。神の選民であるイスラエルでさえ、他の神を頼ったために捕囚にあったのです。ましてモアブは同胞であっても、異教の国です。クリスチャンの生活もまず、神を第一にしているか…が主の最大の関心事なのです。