預言者バラム

民24:2「バラムが目を上げて、イスラエルがその部族ごとに宿っているのをながめたとき、神の霊が彼の上に臨んだ」
さすがにロバまでが口を聞いたら、どんなに鈍感な者でも悟るでしょう。バラムもさすがは主の預言者でした。バラクが困ろうが、うろたえようが、自分の信念を貫き通します。特に主の霊が彼の上に臨んだときは、鳥肌が立つ思いです。新約ではすっかり悪役のバラムですが、イスラエル初代王サウルのように、最初は主に選ばれたすばらしい器だったのです。しかし、22章にあるように「報酬」という言葉に心がぐらついています。この後、各民族に対してことわざを唱えて帰ります。ことわざは英語で「oracle」で、神託、お告げ、啓示…などと訳すことができます。バラクとバラムはあっさりと分かれたようですが、バラムは「報酬」を得るために、バラクにある知恵を授けたとされています。どんなに神の霊を受けても、ほんの僅かな隙間をサタンは狙ってくるのです。