道を間違えた?

民22:22「しかし、彼が出かけると、神の怒りが燃え上がり、主の使いが彼に敵対して道に立ちふさがった。バラムはろばに乗っており、ふたりの若者がそばにいた」
行ってはならない(12)、とは最初の主の言葉です。変更や撤回はありません。バラム自身も「主は私をあなたがたといっしょに行かせようとはなさらない(13)」と語っています。ではどこでバラムの心は変わったのでしょうか?使いの「私はあなたを手厚くもてなします(17)」、という言葉からなんだかバラムの言葉が怪しくなってきます。英語では「reward」で報酬という言葉が使われています。「たとえ金銀の宮殿をもらおうとも…できません(18)」ここまでは立派です。しかし続けて「主が私に何かほかのことを…(19)」と言っています。主の心が変わるはずがありません。主は「行け」と命じたので、バラムは行きました。しかし主の使いは道を阻みます。方向が違っていた?いいえ、バラムの心の中に「報酬」がもらえるという思いが入り込んでいたのを主が見逃さなかったのです。道を間違えたのでなく、心のあるべき姿を間違えたことをロバを通じて伝えたかったのだと思います。