おごる者、侮る者

士師8:6「すると、スコテのつかさたちは言った『ゼバフとツァルムナの手首を、今、あなたは手にしているのでしょうか。私たちがあなたの軍団にパンを与えなければならないなどとは』」
ヨルダン川を渡ったギデオン一行は300人でした(4)。スコテやベヌエルの人たちは、300人という数を見て判断したのです。確かにイスラエルがミデヤン軍を打ち破ったうわさを彼らは聞いていたかも知れませんが、いざイスラエル軍が自分の敷地を通るのを見て、侮ったに違いありません。8章で見るギデオンは最初に登場した臆病で引っ込み気味のギデオンとかなりイメージが異なっています。気性の荒い、攻撃的なギデオンが描かれています。ものごとが成功すると、高慢になるのはいつの時代にもあり得ることですが、ギデオンは大勢の妻を持ち、70人の子どもがいたと書かれています(30)。さらにギデオンは分捕りものから、金のエポデを作りました(27)。6章で、最初にギデオンが登場したときには、敵から見えないように酒ぶねで小麦を打つような臆病ものだったのです(6:11)。神によって強められた者…300人を見てあなどった者…強くなり高慢になったもの…これらの教訓がギデオンを通じて強烈なメッセージとして伝わってきます。