負債がある

ロマ1:14「私は、ギリシヤ人にも未開人にも、知識のある人にも知識のない人にも、返さなければならない負債を負っています」
負債とは何でしょう?パウロは教会を迫害しました(使8:3)。それはキリストに会う前の出来事で、救われて悔い改めたなら、そんな昔の罪など関係ないでしょう…と我々は思ってしまいます。パウロは「私は使徒の中では最も小さい者であって、使徒と呼ばれる価値のない者です。なぜなら、私は神の教会を迫害したからです(1コリ15:19)」と語り、自分が未信者のころのことを持ち出しています。しかし、ここではギリシャ人や未開人、知識のある人やない人にも負債があると言っています。それは迫害したユダヤ人の枠を超えて、全ての人に伝えることがパウロの使命になっていたからだと思います。パウロはこの手紙の中で「福音」という言葉を14回使用していますが、そのほとんどがこの1章の中にあります。負債は「福音」を伝えることで、支払うつもりなのです。すべては16節の言葉に集約されています。「福音は、ユダヤ人をはじめギリシヤ人にも、信じるすべての人にとって、救いを得させる神の力です」