うわさは広まっても

マコ6:16「しかし、ヘロデはうわさを聞いて、「私が首をはねたあのヨハネが生き返ったのだ。」と言っていた」
弟子たちが、町や村に出て行き病人を癒し、悪霊を追い出すようになると、イエス様のうわさは一度に広まりました。多くの人は大工にすぎないイエス様を認めようとはせず、過去に現れた預言者の再来のように思っていたのです(3)。3つの候補がここに書かれています。バプテスマのヨハネ、エリヤ、昔の預言者(14,15)の3人です。バプテスマのヨハネは荒野に住み、らくだの毛皮を着、腰に皮の帯をしていました(マタ3:4)。この格好はエリヤの格好と同じでした(2王1:8)。つまりバプテスマのヨハネはエリヤと同一視され、また昔の預言者というのもエリヤのことを指しているとすると、結局どのうわさもある特定の人を指しているに過ぎなかったのです。ヘロデ王は特に自分が首をはねたヨハネがエリヤの再来だと信じていたようで、多くの不思議なわざはエリヤの仕業だと考え「あれはヨハネだ」と言ったのです。写真もない時代に多くの人はイエス様を目撃し、バプテスマのヨハネと違うことを知っていました。しかし王や祭司たちは、うわさを聞いても大工がその人だとは思わなかったのです。少なくとも5千人のお腹が満たされた人々は、誰が必要を満たす方かわかっていました。