女性執事フィベ

ロマ16:1「ケンクレヤにある教会の執事で、私たちの姉妹であるフィベを、あなたがたに推薦します」
パウロはコリントを訪れた時に、アクラとプリスキラという夫婦に出会っています(使18:2)。ケンクレヤはコリントの隣の街です。パウロがシリアに行く途中でケンクレヤに寄り、請願のために頭を剃っています(使18:18)。このケンクレヤに教会があり、女性執事フェべがいたことが書かれています。また3節のプリスカはプリスキラの愛称のことです。ローマの手紙の最後にはたくさんの人の名前が出てきて、中にはこの箇所にしか出てこない名前も多くあり、詳しいことはわかっていません。しかし最初に出てくるフィベとプリスカは女性であり、初代教会の中に多くの信頼されて、信仰の強い、有能な女性がいたことがうかがい知れます。聖書では、女性が前に出ることを戒めている箇所もありますが(1テモテ2:12)、決して卑下したり、軽蔑しているわけではありません。むしろパウロは平等に女性を扱い、フィベやプリスカのように主にあって尽力する女性を認めています。ローマ教会に必要な人材があるなら、ケンクレヤの女性執事フィベが真っ先に推薦人として挙げられたのです。