兄弟ソステネ

1コリ1:1「神のみこころによってキリスト・イエス使徒として召されたパウロと、兄弟ソステネから」
ソステネの名前が出てくるのはここと使徒の18章です。彼はコリントにあるユダヤ人会堂(シナゴーク)の管理者でした(使18:18)。どうも会堂管理者というと用務員的なイメージがありますが、会堂を仕切り、リーダー的役割を負っていたのは管理者でした。英語では「ruler」という言葉が使われており、より権威のある地位だったことがわかります。コリントの会堂管理者は複数だったようで、その一人のクリスポは一家をあげて主を信じたと書かれています(使18:8)。一方もう一人の管理者ソステネはまだクリスチャンではなかったようです。ユダヤ人がパウロを地方総督のガリオに訴えた時、ガリオは「ユダヤ人の律法の問題なら自分たちで始末せよ(使18:15)」と訴えを退けます。ソステネはユダヤ人によって、会堂をしっかり守り、収めなかった罰として会堂前で打ちたたかれます。このソステネがパウロと共にいて、コリントへの手紙を一緒に書いているというのです。どんな経緯でクリスチャンになったかはわかりませんが、現在はコリントを離れ、パウロと行動を共にし、自分の故郷であるコリントの教会へ教えと訓戒を授けるほどに成長したのです。