アタルヤ

2歴23:1「こうして彼らは、王の子を連れ出し、彼に王冠をかぶらせ、さとしの書を渡して、彼を王と宣言した。そしてエホヤダとその子たちが彼に油をそそぎ、「王さま。ばんざい。」と叫んだ」
王の子とはヨアシュのことです。聖書の中でこれほど暗黒な時代はないでしょう。惨劇はヨラムの時代から始まります。ヨシャパテが金、銀を次男以下の息子に与えたのに対し、長男ヨラムには国を継がせました(21:3)。ヨラムが真っ先にしたことは自分の兄弟を殺し、自分の地位を確立させたことです(21:4)。それゆえ、主は彼を打ち、病を与え内臓がボロボロになって死んでしまいます(21:19)。その後ダビデ家ではなく、イスラエル国のオムリの血筋である、アハズヤがユダ国の王になります(22:1)。アハズヤの母アタルヤは、自分の息子の死を知ると自ら王の座に着きやりたい放題の政治をします。ユダ国始まって以来の女王は、誰からの支持も受けず、自らを王座にした史上最悪の女です。祭司エホヤダは、ダビデの継承者ヨアシュを王にして、賭けに出ます。現在でも政治、会社、教会にいたるまで、暴君は存在します。しかし主はすべてを見ておられます。たとえ、圧政が続いたとしても、必ず主の正しい裁きは行われます。最後まで信じることができれば幸いだと思います。