シュラムの女

雅歌6:13「帰れ。帰れ。シュラムの女よ。帰れ。帰れ。私たちはあなたを見たい。どうしてあなたがたはシュラムの女を見るのです。二つの陣営の舞のように」
女の出身はシュラムだと書かれています。シャロム、あるいはサレムの類語にあたる語で、エルサレムのサレムはこのシュラムのことだと言われています。ソロモンのまだ若いころで王妃は六十人、そばめは八十人だと書かれています(8)。ソロモンはその後も、妻とそばめを増やし最後には七百人の王妃と、三百人のそばめを置きました(1王11:3)。王妃が60人の時代はまだ若いころで、そのときにこの忘れられない美しいシュラムの女と出会っているのです。もし、ソロモンの彼女への愛を貫き通したなら、歴史は変わっていたかもしれません。それは「おとめたちは数知れない(8)」と書かれているように、美しい女性ならたくさんいたはずだからです。その中でも絶対に変わらぬ愛、夜、お忍びで宮殿を抜け出し夜遅くなろうとも会いたいという思いが、ソロモンの真剣な愛の様子を裏付けています。そこにはエルサレムが2つに分かれる様子も同時に記されています。主がイスラエルを愛した思いは、なかなかイスラエルに届かなかったようです。人はどうやったら、主の愛に気づくことができるのでしょうか?