アブラハムの心境

ヘブ11:19「彼は、神には人を死者の中からよみがえらせることもできる、と考えました。それで彼は、死者の中からイサクを取り戻したのです。これは型です」
創世記の中には主がアブラハムにイサクを捧げるように命令した後、主とアブラハムの間には何の会話もありませんでした。それは、イサクを祭壇に縛り刀を振り下ろす瞬間まで続きました(創22:1-10)。新約のヘブル書になって、書かれていなかった当時の様子を少し垣間見ることができます。実はアブラハムはイサクを捧げたとしても、信仰によって、神はイサクを死者の中からよみがえらせることもできる、と考えていたのです。つまりアブラハムの心の中では、イサクはすでに死んだ者になっていたのです。それくらい本気でした。アブラハムは途中で主が命令を取り消すことなど考えていませんでした。刀を振り上げた瞬間にイサクは死んだのです。ヘブル書では「これは型」だと書かれています。信仰によって死んだイサクをアブラハムは取り戻すことができました。型はやがて本当になりました。イエス様も死者の中からよみがえることができたのです。信仰によって最後まで耐えることが出来る人こそ、ここに書かれているアブラハムになれるのだと思います。