過去を語り出すなら

ヨブ29:11「私について聞いた耳は、私を賞賛し、私を見た目は、それをあかしした」
ヨブの回想の中に出てくる言葉です。昔はよかった、みんな私を慕い、私もみんなのために努力し、彼らの幸せが成るように手を貸した…12節から19節まではこのような内容のことが書かれています。ヨブは金持ちであり、権力者でもありました。周りから尊敬され、ヨブもおごることなく、主を恐れ謙遜な生活を送っていました。神から祝福を受け、恵みの中に生き、主を愛し、心からの礼拝を捧げていたのです。ヨブの心は、もはや過去に向けられ、良い思い出の世界を語り始めました。振り返ることが悪いわけではありませんが、神が計画しておられる人生は、振り返るためのものではありません。成長し、キリストの人格まで引き上げられることが主のご計画です。人が勝手に昔を語り、思い出に浸り、「昔はよかったのに」などと言うなら、成長は止まっています。未来に目を向け、これから起きることに期待できる心が主を期待する信仰の表れだと思います。