ナジル人

民6:2「イスラエル人に告げて言え。男または女が主のものとして身を聖別するため特別な誓いをして、ナジル人の誓願を立てる場合」
ナジル人という人種がいるわけではなさそうです。身を聖別するため特別な誓いを立てた人…をナジル人と呼んだのです。サムソンは代表的なナジル人といえるでしょう。聖別する間は強い酒を飲まず(3)、かみそりを頭に当てることをしません(5)。これらの誓約は神に対して行われるもので、その理由は聖別です。断食とは少し意味合いが違います。断食は主に尋ね求めるとき、御心を聞くために心の迷いや、肉の思いを断ち切るためのものですが、ナジル人になるということは答えや期間が限定されるわけではありません。「聖別」なのです。ひょっとしたら生涯にわたってナジル人への誓願を果たすことになるかもしれません。それはどんな誓願が立てられているかによります。もし自ら立てた誓願が成就したなら、会見の天幕の入り口で捧げものをし、罪のためのいけにえと全焼のいけにえとをささげなければなりません(16)。イスラエルの民の中で、もし髪の長い人を見かけたら、その人はナジル人の誓願を立てているのかも知れません。主の前に自分の判断でなく、神の指定された方法で誓いを立てるなら、途中でやめることはできません。それは主を侮ることになるからです。