川を渡るのは大変?

民34:18「あなたがたは、この地を相続地とするため、おのおのの部族から族長ひとりずつを取らなければならない」
ユダ、シメオン、ベニヤミン、ダン、マナセ、エフライム、ゼブルン、イッサカル、アシェル、ナフタリ…と10部族が族長を出し、相続地をもらうことになりました。ガドとルベンはすでに約束の地を得たことになっています(32章)。ヨルダン川をはさんで向こう岸とこちらの土地に別れたのです。「川」を日本のようにサラサラ流れる小川をイメージするなら、ヨルダン川を渡る苦労は理解できないでしょう。やがて、ガドとルベンは祭壇を作り、エクロンにある正当な祭壇と張り合うように勘違いされます。しかしそれは、川を渡ることの難しさを象徴する出来事であって、ガドとルベン族が謀反を起こしたわけではないのです(ヨシュ22章)。彼らが川を渡り、いけにえを捧げて罪のあがないをして戻ってくるには、ヨルダン川はあまりにも大きな障害となりました。さらに彼らは自然の防壁となるヨルダン川がないために、いつも外敵からの侵略を警戒していなければならないのです。彼らは家畜が川を渡る困難さを想像したのだと思います。つまり目に見える範囲だけを信じる対象としたのです。実際は、ヨシュアヨルダン川を2つにわけ民は乾いた土地を歩きました。ガドとルベンにもう少し信仰があれば、自分の土地を欲しがったりしなかったでしょう。