どちらがやさしい?

マコ2:9「中風の人に、『あなたの罪は赦された。』と言うのと、『起きて、寝床をたたんで歩け。』と言うのと、どちらがやさしいか」
何度も論争がある不思議な箇所です。次の節には「人の子が地上で罪を赦す権威を持っていることを、あなたがたに知らせるために」と言われているので、権威の話をしていることがわかります。罪を赦す権威を示すなら、罪の赦しを宣言すれば良いのですが、すでにイエス様はこの中風の男に「あなたの罪は赦された」と宣言していました(5)。この段階で男の罪は聖められました。ただ病気が残っているだけです。すでに罪のないものを赦すことはできません。そこで「あなたに言う。起きなさい。寝床をたたんで、家に帰りなさい」と命じたわけです(11)。さて、はたしてどちらがやさしいのでしょうか?イエス様が罪の赦しを宣言したのは、この中風の男とイエス様の足を涙でぬぐった女だけです(ルカ7:48)。2人は何の罪を赦されたのでしょうか?生きてきた人生のあらゆる罪、つまり主の律法に従うことができなかったことすべてが赦されたのです。罪のない者の人生はすばらしいものです。おそらく罪がなければ病気にもならないでしょう。そういう意味では、中風の男は罪赦された段階で、病気などなくなっていたのかも知れません。起きて歩け…と言われる前に罪とともに病気も消えてしまっていたのではないでしょうか?