リーダーになってくれ

イザヤ3:7「その日、彼は声を張り上げて言う『私は医者にはなれない。私の家にはパンもなく、着る物もない。私を民の首領にはしてくれるな』」
よい服を着ているからといって指導者になれるわけもないでしょう。しかし、イスラエルの民の目は曇り、服を持っているというだけで指導者になってくれと頼むのです。頼まれた方も困りものです。「勝手に首領にするな。パンも着るものも持っていない」とリーダーになることを拒否しています。国が栄えているときはリーダーになっても気持ちのいいものですが、国が衰退し滅びる寸前ならば、王になっても何のうまみもありません。日本が高度成長時期にあり、右肩上がりの経済成長なら総理大臣は魅力のあるポジションでしょう。でも現在では国の借金1000兆円、保険や年金、雇用に医療…総理大臣になることのうまみはあまり感じられません。イスラエルの民が求めるリーダーはダビデのように、連戦連勝で戦利品、貢ぎ物が多くあり、貿易をしても近隣諸国とうまくやっていける王の姿だったと思います。何よりも民を治める力がある人物が王としてふさわしいでしょう。しかし、そんな人物はイスラエルに残っていなかったのです。国は分裂し、捕囚に会い、リーダー不在のまま占領下の国として400年余りを過ごさなければなりませんでした。イザヤが預言したメシヤの誕生まで、イスラエルの飢え渇きはピークに達したのです。