明けの明星

イザ14:12「暁の子、明けの明星よ。どうしてあなたは天から落ちたのか。国々を打ち破った者よ。どうしてあなたは地に切り倒されたのか」
明けの明星の原文ヘブライ語では、heylel(ヘイレイエル)となっています。ところが、キングジェームス訳では、「Luciferルシファー」となっており、このおかげで全世界にサタンの名前はルシファーだと広まりました。実際にはルシファーはラテン語読みで、この箇所だけラテン語にしたキングジェームス時代の学識者の意図は計り知れませんが、神の導きがそこにあったのかも知れません。事実、キングジェームスと70人訳以降の訳には「ルシファー」という訳はなく、その名前は隠されたようになっています。エゼキエルには、ツロの王の比喩としてサタンが現れますが、それによると、彼は知恵に満ち、美の極みであった、とあります(エゼ28:12)。また、商いが繁盛したとも書かれ、イエス様を誘惑したサタンの「国々の栄光と権力を任されている」という言葉とも一致します(ルカ4:6)。商売が繁盛し、なおかつ容姿にも恵まれ、知恵に満ちていたら、へりくだることが難しくなるでしょう。ルシファーはまさしく、それらに恵まれ高慢になってしまったのです。神に従う、神の最高傑作の天使でも、人にある肉の欲には勝てなかったのです。サタンは肉体は持たなくても、高みを望み、賞賛を浴びることを望みました。まして人間はどれだけの注意が必要でしょうか?