ステパノ奉仕の第一歩

使6:3「そこで、兄弟たち。あなたがたの中から、御霊と知恵とに満ちた、評判の良い人たち七人を選びなさい。私たちはその人たちをこの仕事に当たらせることにします」
配給のときの差別が発覚したのは弟子たちが増えたからです(1)。ヘブル語を使う純粋ユダヤ人を優先させたのは、まだまだ福音の本質が弟子たちの間にも伝わっていなかったからだと思います。しかも、やもめとなるとユダヤ人の社会では居場所のない人たちです。配給する人こそ、分別がありイエス様の十字架の意味を知りディアスボラ(外国に住むユダヤ人のこと)を差別することがあってはなりません。選ばれた7人の名前はすべてギリシャ語名ですから、ステパノをはじめとする7人がギリシャ語を話せるユダヤ人だったと推測できます。たかが食事の配給、されど食事の配給です。最も簡単に見える奉仕の中でも、人の思いは働きます。イエス・キリストを救い主として受け入れたとしても、簡単に人間的な思いを断ち切るわけにはいかないのです。12弟子たちもそのことは理解していました。それゆえ、配給という取るに足らなく見える奉仕に精鋭の7人を当たらせたのです。配給をもらうために列に並んだ人の言葉や性別、格好、振る舞い、肌の色にいたるまで判断材料はいろいろあると思います。しかし、主はすべての人を自分と同じように愛することを説かれたのです。イエス様の言葉のゆえに、信仰をもって配給できればその人は他のことにも忠実でしょう。