ヤロブアムによる回復

2王14:27「主はイスラエルの名を天の下から消し去ろうとは言っておられなかった。それで、ヨアシュの子ヤロブアムによって彼らを救われたのである」
ヤロブアムは領土を回復し、しかもそれは預言者ヨナによって預言されていたことだと書かれています(25)。このヨナはヨナ書のヨナだと言われており、ヨナ書はこの時代に書かれたものです。確かにこの時代にアッシリアが台頭し、領土を広げ近隣国を脅かす存在になっていました。ヨナがどんな預言をしたかは書かれていませんが、イスラエルに外国人、すなわち奴隷およびイスラエル市民ではない自由人がいなくなり、イスラエルを助けるものはいなくなったとあります(26)。それはイスラエルの悩みが激しかったからで、もはや誰か人の手によって回復することは不可能になっていました。このことは、なんとかイスラエルが主に立ち返ることを待ち望んだ神の忍耐の結果です。どんなに王が交代しても、ある程度主に従うことがあっても、高きところの祭壇や偶像が最後まで取り除けられることはありませんでした。そうであるならば、さっさとイスラエルを滅ぼしてしまえばいいのに…と考えがちですが、主はイスラエルの名を天の下から消し去ろうとは言っておられなかった、とあります。預言のとおり領土は回復されましたが、信仰の回復はまだまだ先のことになりそうです。主が最後に怒り出す前に、信仰を確立させなければ、取り返しのつかないことになってしまいます。