ケルビムその1

エゼ1:5「その中に何か四つの生きもののようなものが現われ、その姿はこうであった。彼らは何か人間のような姿をしていた」
エゼキエル10章にも同じような生き物の記述があり、名前はケルビムだとあります。ケルビムが最初に登場したのはエデンの園を守る生き物としてです(創3:24)。それ以降主の臨在のあるところには、ケルビムが共にいることになっています。ケルビムは必ず複数で表現され、契約の箱のふたには向かいあったケルビムがありました(出25:19)。また神殿の内堂にも5メートル級のケルビムが飾られ、神の臨在を象徴していました(1王6:23)。ここでは4体の生き物の話となっており、エゼキエルの第一印象としては「人間」のような姿と感じたようです。この「人間」はヘブライ語で「adam(アダム)」となっており、まさしく神が造られた人のことです。しかし、不思議な記述はこの後ずっと続き、全体は人のようなイメージでも顔には4つの顔があり、4つの翼があります(6)。その頭の上には大空が広がり、そのさらに上には王座がありました(26)。王座には人の姿に似たものがあった…とあります。これはエゼキエルの見た幻ですが、かなり具体的な表現がされて、空想で話しているわけではなさそうです。エゼキエルの表現は具体的でも、我々がイメージするには難しい形をしています。それでもこの記述をしっかり心に刻んでおけば、いざ主のご臨在を見るときには助けになるでしょう。