ベニヤミン族、ユダ族

1歴8:1「ベニヤミンは、その長子ベラ、次男アシュベル、三男アフラフ」
ベニヤミンとヨセフはラケルの子どもで正当な跡継ぎとしてヤコブも特別な思いがありました。ヨセフをイシュマエル人に売ろうと提案したのはユダでした(創37:27)。それは穴に投げ込んだヨセフを、勢いあまって殺しかねないほかの兄弟たちへのけん制だったのかもしれません。ユダはエジプトでベニヤミンがパロの食器を盗んだ罪を着せられようになったとき、すすんで自分が身代わりになり人質になることを申し出ました(創44:18)。ユダとベニヤミンの強い絆はここからスタートしているのです。ユダは4男でしたが、イスラエルの先頭を歩く部族に指名され、賛美のリードをしていました。一方、ベニヤミンはベニヤミンの土地ギブアで起きた暴行事件がきっかけで、残りの11部族と対立し危うくイスラエルの部族から抹殺されそうになったことありました(士21章)。それでも、主はベニヤミンを思い返し初代王のサウルはベニヤミン出身でした。その後、イスラエルが南と北に分かれる際もユダの地に自由に出入りできたベニヤミンはユダに付き、捕囚もユダ族と一緒にバビロニアに連れて行かれたのです。その最初が、エジプトでユダがベニヤミンの身代わりに人質になったことだと思います。何気ない出来事のようですが、ベニヤミンが見捨てられそうになっても、付き合いを続けたユダ族の心の広さにベニヤミン族も従っていったのです。