288人の達人

1歴25:7「彼らおよび主にささげる歌の訓練を受けた彼らの同族――彼らはみな達人であった――の人数は二百八十八人であった」
24組が各々12人で288人です。「みな達人であった」と書かれ、単にちょっと歌が上手いというレベルではないことがわかります。ダビデの治世はヘブロンも合わせて40年ですから、ダビデが王になった時に生まれた子はダビデの治世の最後の年には40歳になっている計算です。選ばれた兄弟、子どもがたとえ年齢が若くても、10年、20年と訓練を続けていくなら達人になっていくでしょう。最初は上手くなく弟子クラスであっても、達人が訓練を続けていき、ダビデの幕屋での歌や演奏は常に高い水準をキープしていたことがわかります。それはダビデが神への賛美は心がこもっていれば良い…とは考えていなかったことの裏付けになります。そして、神への賛美は最高のものを捧げる、というダビデの配慮が大きく影響を与えています。心から賛美する、と言いながら、習い始めたばかりの楽器を演奏しても調和がとれないでしょう。リズムがばらばらならば歌を歌う人が力を出そうとしても難しいと思います。逆に演奏がうまいからと高慢な思いで演奏をするなら、主からの叱責を受けることになります。主に仕えるへりくだった心と達人レベルの歌や演奏が噛み合った時に美しい賛美になるのだと思います。