陰口を減らす

箴26:20「たきぎがなければ火が消えるように、陰口をたたく者がなければ争いはやむ」
強い権力者ほど、言論を統制したがります。第2次世界大戦のときはドイツも日本も政府に対して個人的な批判ができないような風潮でした。独裁者と呼ばれる人たちはすべてそうです。少しでも自分に不利な意見があると封じ込めようとします。カンボジアポル・ポトウガンダのアミン、ルーマニアのチャウセスク、北朝鮮金日成などなど、彼らのとる政策はみな同じです。民衆をだまらせ、批判の出ないようにコントロールすることです。現在の民主主義では多数決なので、どんなに公平な選挙が行なわれようとも、反対側の意見を抹殺することはできません。自分を正当化したいのなら、絶対に批判のない環境を作ればよいのです。そうすれば、ソロモンが言うように争いはなくなります。面と向かって言うことのできないことは、すべて陰口になります。支持されることと批判されることは表裏一体の原理です。それでも評価するのではなく、批判することを隠れてするのならば、人の心は簡単に左右されてしまいます。すべてを主にゆだねることが、ときには難しいときでも、あえて裁かず批判をすることを避けるだけで、争いの多くを軽減することができるはずです。自分が正しいと思う人が、自分の意見だけを主張する世界は心の貧しい世界です。争いがない世界を見たければ、自分の口を閉ざすことです。