バカは死ななきゃ…

箴27:22「愚か者を臼に入れ、きねでこれを麦といっしょについても、その愚かさは彼から離れない」
皮肉のきつい箴言だと思います。ソロモンはたまに、こういう厳しい知恵の言葉を書いています。日本では「バカは死ななきゃ治らない」や「バカにつける薬はない」などのことわざがありますが、よく似ていると思います。愚かな者は、よく考えずに話したり行動したりします。子供と同じです。子供なら大きくなる過程で、相手にも都合があり、何でも話していいものかを判断できるようになりますが、愚か者はこの途中の過程がすっぽり抜けているのです。例えば、事故で子供をなくした母親の前で、自分の子供がいかに優秀で楽しく学校生活を送っているかをしゃべるべきかどうかは、少し考えたらわかりそうなものです。社会性とは相手への配慮を考えることから始まります。常に自分中心でいるのは子供と同じで、大人になっても自己中心的な考えから抜け出せない人は「愚か者」と呼ばれるのです。日本人は外国に比べて積極性に欠ける、とよく言われますが、個人的には日本人の謙遜な部分は決してきらいではありません。譲り合うことのできる民族は、ソロモンのいう愚か者ではない思います。日本人は「hospitality(ホスピタリティー)」に長けていると言われます。ホテルのコンシェルジュの対応などは、ぜひ日常にも取り入れたいものです。