プリムの祭り

エステル9:27「ユダヤ人は、彼らと、その子孫、および彼らにつく者たちがその文書のとおり、毎年定まった時期に、この両日を守って、これを廃止してはならないと定め、これを実行することにした」
プルはおそらくペルシャ語で、プリムはその複数形だと思われます。プリムの語源はハマンがいつユダヤ人を滅ぼそうかと思いついたときに、くじを投げたことに由来している…と書かれています(24)。アダルは12月のことです。ハマンがユダヤ人虐殺を決行しようとしていたのは13日のことだと思われます(1)。モルデカイの書簡は間一髪のところで間に合いました。反ユダヤの群集は、王の命令が逆になったとは夢にも思わず、集まっていたところを返り討ちにあうのです(2)。この出来事はプリムの祭りとして、世々守るべき祭りとして新しく制定されました。現代でもイスラエルではアダルの月(現在の3月ごろ)にはプリムの祭りを行なっています。エステル記の朗読から始まり、仮装し、ハマンタッシェンというお菓子を食べるそうです。もし、ハマンの命令が実行されていたらユダヤ人は根絶やしにされたかもしれません。モルデカイとエステルは神の力を借りて、同胞が迫害されることを阻止しました。エステルが美しく生まれてきたことも、アハシュエロス王に気に入られたのも「このときのため(4:14)」で、主の大きな計画が人が生まれた瞬間から始まっていることがわかります。