赤い人はいつの時代も

オバ10「あなたの兄弟、ヤコブへの暴虐のために、恥があなたをおおい、あなたは永遠に絶やされる」
エドムは「赤い人」という意味で、ヤコブの兄エサウのことです。エサウは毛深く、性格も一時的な感情に流されやすく、腹が減っているときに簡単に弟ヤコブに長子の権利を譲ったという経緯があります(創25:29-34)。またイサクから祝福を受ける際も、兄エサウを装いだましたヤコブに奪われています(創27:23-29)。これらの経緯があって以来、エサウヤコブとの間には確執が生まれ、以後長い間にわたってヤコブ(イスラエル)と敵対する関係になるのです。サウルも(1サム14:47)、ダビデも(2サム8:13)、ソロモンも(1王1:16)、各歴代の王たちもエドムと戦い、そのたびにイスラエルは勝利しました。エドムは岩山に住み、自然の要害で守りを堅くし、自分たちは強いと自称していました(3)。エドムの高慢は主の怒りに触れ、オバデヤによって「ひとり残らず絶やされよう(9)」と預言されてしまうのです。彼らの性格はその祖であるエサウの性格を引き継いでおり、すきあらばイスラエルを転覆させようと狙っていました。エドムのように自分こそ偉いと勘違いしている人は、現代でも多くいます。神を信じる人の周りには必ずといっていいほど、そういう人が現れ悩みの種になるのです。しかし、高慢は主の最も忌み嫌われるものです。祈り求めれば高慢な人にオバデヤの預言が下されると思います。