多くの日の後のことだから

ダニ8:26「先に告げられた夕と朝の幻、それは真実である。しかし、あなたはこの幻を秘めておけ。これはまだ、多くの日の後のことだから」
幻の内容はある程度ガブリエルによって解き明かされています(16-25)。ペルシャ、メディア、ギリシャの順番でギリシャマケドニア)の初代王はアレキサンダーのことだと思われます。彼は29歳で当時世界最大の領土を支配し、その進軍の速さからダニエルの幻では、地に足も触れずに西から飛んできたような様子が描かれています(5)。そしてマケドニア帝国がローマによって4分割されたところまでは史実と一致します。しかし、ガブリエルは幻の内容を「悟れ。人の子よ。その幻は、終わりの時のことである(17)」と言い、これから起きる幻と終末に起きる幻が、混ざり合っていることを示唆しています。ダニエル自身も幻の内容を理解できずに、病気になり、驚きすくんでいました(27)。それは3年前に見た幻と合わせるなら明らかにキリスト再臨の時代となるゆえに、メシアの存在をまだ知らないダニエルにとっては恐ろしい幻に感じられたのだと思います。それでも、ダニエルが自分なりに解釈せず、自分の見た幻をありのままに記録してくれたおかげで、現代に生きるクリスチャンが終末を理解するのに役立っています。ガブリエルは幻はすべて真実だと伝え、幻が多くの日の後に起きることだと語っています。その多くの日は過ぎ去り、幻が現実になろうとする日は近いのではないでしょうか?