手をたたいて喜ぶ

ナホム3:19「あなたの傷は、いやされない。あなたの打ち傷は、いやしがたい。あなたのうわさを聞く者はみな、あなたに向かって手をたたく。だれもかれも、あなたに絶えずいじめられていたからだ」
ナホムの預言はアッシリアが滅ぼされ、みんなが手をたたいて喜ぶ様子で終わっています。いままでいじめていた相手が懲らしめられるとき、多くの人は手をたたいて喜ぶことでしょう。アッシリアもそうでした。アッシリアの征服は力まかせで、征服した後の統治もお粗末なものでした。後のペルシャと比べるとまるで統治の仕方が違っています。片や圧制で恐怖による支配に対し、もう一方はある程度の自由を認め、必要とあらば外国人でも重要なポストに登用する(エステル、ダニエル書等)…というものでした。多くの預言書には主がご自分の民へ対する警告と、たとえユダヤ人が捕囚にあってもやがて復活することが書かれています。それは力があるなら自分で復讐するのではなく、すべてを主にゆだねて自らの感情に左右されることなく、主がなさることを受け入れることへの教訓だと思います。復讐は神のなさることであり(申32:35)、決して人が人をさばいて相手に害を与えることがあってはなりません。人類はわずか2代目にして殺人を犯してしまいます。カインの心には「さばき」が生まれ、自分でコントロールができなくなってしまったのです。