滅ぶ国々

ナホム2:6「町々の門は開かれ、宮殿は消え去る」
新改訳の下の注解にあるように、「町々」の直訳は「川」のことで、アッシリアの町に大きな川が何本か流れていたために、町のつくりが川の水門で区切られいたことを指しています。アッシリア陥落の時には、町にあった水門がそれぞれ開かれ水が流れ込み、攻めやすくなったと思われます。それゆえ「ニネベは水の流れ出る池のようだ(8)」と表現されているのです。ニネベの人口は12万人いたとされ(ヨナ4:11)、伝承によれば行き巡るのに3日を要するほどの大きな町だったそうです。ヨナの働きにより、一度は悔い改めたものの、その後主に対し悪い思いを抱くようになり(1:11)、滅びを招くことになります。どんなに栄えようが、豊かになろうが、主に対する思いが消えてしまうのでは主の祝福から離れてしまいます。しかし、なぜ主のしもべであるユダ王国を滅ぼし、捕囚をしたアッシリアに救いの手を差し延べられたのかは疑問として残りますが、アッシリアの滅亡が主の預言にあることは間違いありません。バビロニアにしろ、アッシリアにしろ、新約時代のローマにしろ、主を認め主に従う国でなければ滅んでいくだけです。ローマはやがてキリスト教を国教としますが、それでもやがて東西に分裂し、やがて国はなくなってしまいます。神を自分たちの繁栄の道具としてはだめです。「自分」ではなく「主」が心のあるじであるべきなのです。