自分の力を自分の神とする

ハバ1:17「それゆえ、彼はいつもその網を使い続け、容赦なく、諸国の民を殺すのだろうか」
カルデヤ人はバビロニア人のことです。彼らはとても強く、残虐な性格の持ち主でした。ハバククは彼らを「強暴で激しい国民(6)」と表現しており、カルデヤ人と戦うのは困難なことを示しています。そして、彼らは「自分の力を自分の神とする(11)」と書かれ、神を神とも思わない民族であることがわかります。自分の力だけを信じる者は罰せられる、ともあり、彼らの潜在的な罪は神には受け入れられないものでした。カルデヤ人は網を使って人を捕らえていたようで、馬術にすぐれた兵士が多くいたことがわかります。イスラエルとしては、そんな残虐な国からの侵略は避けたいでしょうが、主の預言者は生々しくカルデヤ人の強さ、非常さを語り、イスラエルの民が主に従わず罪を犯してきたことへのさばきが告げられるのです。しかも、神を信じる信心深い民族に攻め入られるのではなく、自分の力を神とするような者たちです。古代の歴史資料では、矢や槍を拝む風習があったという記録があり、自分たちの使う侵略の道具がそのまま神のように拝まれていたのです。神に選ばれた民が、神を信じない民に滅ぼされるという皮肉は、主ならではの計画ではないでしょうか?