ダリヨス王第2年

ハガイ1:1「ダリヨス王の第二年の第六の月の一日に、預言者ハガイを通して、シェアルティエルの子、ユダの総督ゼルバベルと、エホツァダクの子、大祭司ヨシュアとに、次のような主のことばがあった」
ハガイが主からの言葉を預かったのは6月1日となっています。その内容は要約すると「さっさと仕事に取りかかれ」というものでした。神殿再建のかなめクロス王(キュロス)が亡くなり、息子カンピュセスが王となった後にダリヨス(ダレイオス)の時代になります。神殿再建の作業は礎が据えられたところで中断されていました。中断からハガイの預言まで、なんと18年の年月が経過しています。ペルシャの王も代わり、クロス王がユダヤ人たちに神殿再建を命令したことさえ忘れ去れている現状です。ゼルバベルたちがハガイの預言を受け、立ち上がるまでにはさらに23日の時間が必要でした(15)。この時期をエズラ書と照らし合わせて見るなら、ゼルバベルの再建再開には当時の総督タテナイにより、誰の許可で神殿を作り直しているのか問いただされています(エズ5:3)。そこで、ダリヨス王が書庫を調べてみたところ、クロス王の勅令の書簡が発見されました(エズ6:1-5)。ゼルバベルたちが逮捕されず、ハガイの励ましによって神殿再建を再開できたのは偶然ではありません。たとえ、不審がられても主の言葉によって確信があれば、ゼルバベルのように王の心でさえ動かすことができるのです。