北の地で怒りを静める

ゼカリヤ6:8「そのとき、彼は私にこう告げた『見よ。北の地へ出て行ったものを。それらは北の地で、わたしの怒りを静める』」
北に行ったのは黒い馬ですが(6)、白い馬がその後に続いたように書かれています。黒い馬が出て行った北に白い馬も行ったのか、あるいは黒い馬の次に白い馬が出て行きその方向については不明なのかは意見が分かれるところです。英語訳NIVでは「west」となっており、白い馬は西に行ったという訳になっています。ゼカリヤは戦車はそれぞれ四方に行くといわれているので、白い馬は西、赤い馬は東というふうな解釈もわからなくはありません。方角から北の地をバビロンやペルシャだとする解釈が多いようです。「わたしの怒りを静める」というのはヘブライ語直訳では「わたしの霊を休ませる(nuwachruwach[ヌワーク ルワク])」となり、「nuwach」は人をエデンの園におかれたときに使われた言葉です。それは平安で神がその場におられる様子を示すものです。北にあるバビロン、ペルシャは確かに滅び、預言は成就しました。しかし、北の地に主の霊が休まれるほどの平安は訪れませんでした。北は別の地を指し、黒い馬は黙示録の黒い馬とリンクしているとするなら(黙6:5)、この馬は北の地で経済的なさばきを行なうものかも知れません。いずれにしろ、この預言は終末に関連しており、馬の色についてもさらに研究が必要だと思います。