レメクとノアの箱舟

創5:32「ノアが五百歳になったとき、ノアはセム、ハム、ヤペテを生んだ」
ノア以前の先祖たちは早くてマハラルエル(15)とエノクの65歳(21)、遅くてもメトシェラの187歳で最初の子どもを儲けています(25)。初産が500歳とはそれまでの例から考えるならはるかに遅い年齢です。ノアの父レメクがノアを儲けたときは182歳でした(28)。そして、ノアの3人の子どもが生まれたのがその500年後になり、レメクが682歳のときでした。そして、ノアが箱舟を完成させ、洪水が起きるのはさらに100年後です(7:6)。レメクは777歳の寿命ですから、彼は洪水を経験しませんでした(31)。それはノアの父や母が洪水までに死んでいたことを指しています。同時に、レメクが亡くなってから5年後に洪水が起きた計算になり、少なくともレメクは箱舟の計画を知っていたことがわかります。ひょっとしたら箱舟建設を手伝っていたかも知れません。主のご計画はそれまで65~187歳で子どもが生まれていたのを、ノアのときだけ極端に初子を遅らせたことを見ても明らかです。出エジプト後の荒野での生活も同様に、40年間経つのを待って、罪を犯した世代が亡くなるまで次の計画には進みませんでした。あたかも主は地上に悪が増えて人を造ったことを後悔しているように書かれていますが、レメクがノアを産んだそのときから主のご計画は始まっており、洪水の時にはノアの家族は、彼の3人の息子と嫁たちだけになっていたのです。