妻の美しさ

創12:11「彼はエジプトに近づき、そこに入ろうとするとき、妻のサライに言った。「聞いておくれ。あなたが見目麗しい女だということを私は知っている』」
アブラムとサラは10歳の差がありました(17:17)。12章の初めにアブラムは75歳だと書かれています(4)。サラは65歳です。洪水後、着実に人の寿命は短くなり、セムこそ600歳まで生きましたが、その子孫アルバクシャデ、シェラフ、エベルは400歳台、エベルの子どもベレグからは200歳台で亡くなっています(11章)。すでに主の宣告された「人の齢は120年(6:3)」は現実になりつつあります。サラは90歳のときには生理が止まったとありますから(18:11)、65歳のサラがどんなに美しくても、年寄りには変りなかったと思います。それでもエジプトのファラオやゲラルの王アビメレク(20:2)が、サラを見て美しく思い召し入れようとしたのは、サラが想像以上に若さを保ち、年齢以上に美しかったからではないでしょうか?アブラハムは妻を「妹」だと嘘をつき、人からのねたみを避けようとしました。アブラハムが嘘をつくことも、人が美しい妻をねたむのも、罪がこの世に入っていたから起こりえたことです。さらにアブラハムの息子イサクのときにも妻リベカを妹だと嘘をつきました(26:1-11)。アダムとエバの犯した罪のおかげで、人は人をさばき、それは美と醜にも及んだことがわかります。美にはサタンの失われた思い入れがあるのです。それゆえ美を賛美し、醜を差別する思考があるのではないでしょうか。