創世記の最後のみ言葉

創46:3「すると仰せられた『わたしは神、あなたの父の神である。エジプトに下ることを恐れるな。わたしはそこで、あなたを大いなる国民にするから』」
ヨセフは夢を解き明かす賜物がありましたが、ヤコブは主と直接語る人でした。それぞれに、主とアプローチする方法は異なっていますが、信仰により主と交わるすべを心得ていました。主が直接語られた言葉はこれで最後です。これ以降、創世記の中にはかぎかっこで主が語られる様子は書かれていません。それゆえに、創世記に記されている最後の神のことばだとされています。エジプトは本来主が示した地ではなく、仮の居住地です。エジプトはイスラエルの民にとって、奴隷の苦しみがあり安らげる場所ではありませんでした。やがてユダヤ人たちはモーセの指導の下、水をくぐり約束の地へ入っていきます。それはあたかも水を通って、新しく生まれ変わる現代の洗礼を思い起こさせる出来事です。すべては比喩であり、やがて成就する神のみ言葉のひな形だと思います。人が肉体を伴って生きているこの地上は、エジプトに象徴されています。やがて、天に引き上げられ約束の地へ入ることが達成されるとき、ヤコブやヨセフの経験したことがすべて神のご計画であることを知るようになるでしょう。この地上でどんなに苦しみがあったとしても、信仰によって神の国に入れると信じれる人には希望が与えられます。