心のこざかしい者

ヨブ37:24「だから、人々は神を恐れなければならない。神は心のこざかしい者を決して顧みない」
「心のこざかしい」は別の箇所では「ずるいはかりごと(5:13)」と訳されています。もともとの原語ヘブライ語では「chakam(カハーム)」が使われ、「巧みな」とか「賢い」という意味です。直訳では「心に知恵を持つもの」となり、英語訳NIVでは「自分が賢いと思っている者」と注解の訳がされています。つまり自分は知恵があると過信するものは、ご自分の民と見なされないのです。パウロもローマの教会に対して「自分こそ智者だなどと思ってはいけません(ロマ12:16)」と忠告しています。知識や知恵は人の助けになり得ますが、誰でも人が知らないことを自分だけが知っていると悟ると高慢になり勝ちです。神は高ぶった心から目をそらします。それは醜く、汚れた思いだからです。知識があるからへりくだれる…人を見下さないという知恵があるなら、神は喜んでそういう人たちを受け入れてくださるでしょう。良い教師は、いたらない弟子たちを忍耐強く訓練していきます。イエス様の弟子たちに対する態度はまさしく、クリスチャンのお手本になるべき態度です。宇宙から原子の基までを設計された方が人を教えるとき、たとえ話を使ってわかりやすく説明されました。それは決して人を見下すことなく、へりくだり、人を愛する神だからこそできたことだと思います。